松浦 英幸
北海道大学大学院農学研究院・生物有機化学研究室

会員の皆さまにおかれましては益々ご活躍のこととお慶び申し上げます。2021年度と2022年度の北海道支部長を拝命いたしました北海道大学大学院農学研究院の松浦です。北海道支部長就任に当たり、本ホームページをお借りして、ご挨拶させていただきます。

北海道支部の源流は,昭和11年に設立された、主として北海道および樺太を範囲とした北日本支部であります。その後,昭和23年9月18日に日本農芸化学会北海道支部設立総会が北海道大学農学部において開催されました。昭和25年4月、本部による承認を受け、北日本支部が北海道支部に改められました。昭和11年を起点とすると、85年間、綿々と支部活動が引き継がれ、現在に至っております。支部活動は先達の熱意と努力の賜物であり,敬意を表しつつ、今後の更なる発展が切望されるところです。

この85年間には様々な事象により、支部活動がままならない時代があったと思いますが、多くの方々の知恵と努力で乗り切ってきたものと思います。昨今問題となっております、コロナウィルス感染症においても、『乗り切らねばならない事象の一つ』ととらえ、『多くの局面に対峙できる、たくさんの正しい知識』の重要性がクローズアップされていると思われます。とある報道で『抗原が消える』などとの曖昧な報道がまかりとおり、ただ、ただ恐怖心をあおる配慮に欠けるものと思われました。ちょっとした正しい知識さえ報道する側が持ち合わせていれば『検出限界以下となった。』等、なされたのではないでしょうか?一般の方々皆様が『ウィルスとは、たとえば、お腹に住む大腸菌よりもさらに小さく、細胞膜に張り付いて侵入し増殖する超微粒子』の知識があれば、罹患予防、蔓延阻止の心がけとして活用できたのではないかと思います。現在の危機はワクチン接種の一般化で乗り切ることができると思われますが、『本当にやってきては困るが、必ずや具現化する厄介な局面』に対峙できるよう、一般教養の大切さ、ひいては教育の重要性が再認識される昨今と思われます。

 

新執行部では,学会活動の原点(正しい知識の醸成と伝達)に立ち返って,本支部の活動を行い,未来の住み良い日本、世界の構築に向け貢献できるよう活動を進めて参りたいと存じます。会員の皆さまの支部例会等への積極的なご参加をお願い申し上げます。

 

公益社団法人 日本農芸化学会北海道支部 支部長 松浦 英幸